理解する上で乗り越えるべき壁は?
「実在」と「現実に存在する」は違うのか?
物理ではどうやら違うらしい。この実在という用語は量子力学で特殊な使い方されていることを最近知った。物理上では測定する前から確定した値があり、その後何度も測定しても同じ値が得られること。逆に測定ごとにバラツキがあって確定してない時は「ゆらぎ」があると称される。このことから「実在」は物理の用語と見るべきだろうが、やはり勘違いされやすい。
理解をさまたげる阻害要因とは
力学や物理を理解するには、経験から来る日常感覚がさまたげる場合がある。例えば日常生活において、エネルギーは拡散していくので、その運動を維持していくには外から常にエネルギーを与えつづけなければなりません。それをエネルギーは次第に消滅していくように思われている。
光速度は車のスピードに比べて無限大といっていいくらい問題になることはありませんし、プランク定数も非常に小さくて意識することはありません。そのような光速に近い速度なんて日常では想像しにくい。
日常感覚はどのようにして作られるかはその時代の環境に依存するようである。例えば
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1110/17/news114.html
に見られるように絵を指で触れば動くのが当たり前のように育ってしまうように日常感覚で得られたモノは決して根拠が薄く頼りがいのないかもしれないのです。局所実在性なんて言うのも別の視点からすると不思議なのかもしれない。自然現象は様々な要因が複雑に絡まり合ってどれが本質なのか見極めにくい。それなのでなにか単純化してみるのもアリかもしれません。
最近問題になっているのはネットの普及で疑似科学の存在でそれらを主張する人達が一定割合でいる。これが容易に目に触れるようになり、それらの主張が"相信"とかまるで宗教あつかいな言われ方されて中立的な立場などありえないが、向こう側に追いやってしまう。物理を理解する上で阻害要因の一つだ。掲示板運営にも頭を痛めるやっかいな問題となっている。
また、ニューサイエンスと呼ばれる心理系やポストモダン系衒学サイトや哲学、それらの主張にも素人の自分から見ても数式の間違いや見当違いが数多く見受けられる。そういう物理用語や数式使う場合も物理の標準的な教科書をキッチリ勉強すべきだと思います。
①日常用語で物理でもよく使われている用語がある。とくに「仕事」がそう、「エネルギー」も「力」も、それらはかなり異なっている。
②しょっぱなに述べた「実在」の他に化学の「物質量」と「物質の量」でも違う。したがって質量という意味で物質量を使うのは誤解されるので使わないようにしましょう。
理解する上で乗り越えるべき壁とは?①もっともシンプルな例は列車が駅に停車しているはそれは自明なことです。ところが何もない宇宙空間なようなところで停止しているといっても自明ではありません。なにか基準が必要です。二つのロケットのうち一つを座標の原点に据えれば別のロケットの速度が座標上で速度が指定できます。停止しているとは時間的に動かないとこです。次ぎにロケットのように具体的な物体ではなく、座標で考えることもヒントになります。このようにいろいろな条件排除して単純化してみるのもよいです。
②ベクトルやスカラー、高校ではベクトルは向きと大きさと習ったけど、速度が0は、どちらの向き?これでは不十分だとスグに分かる。それで座標で考えると速度は三次元座標では三つの成分に分解できる。ijkをそれぞれX軸、Y軸、Z軸に平行な単位ベクトルとするとVは
V = Vxi+Vyj+Vzkで表せる。このように分解できるのはベクトルの線形性に依る。速度0とはVx=0,Vy=0,Vz=0のことである。物理量があった場合、それがスカラーなのかベクトルなのか意識するのがいい。
③運動量はmvという形で教えられるけど、別に質量なくても運動量の変化としての力はある。光には押す力があり、宇宙で太陽の光を帆のようにして航行するロケットもある。べつに不思議ではない。
(随時追加予定です)