目標は加速運動でどうなるかが関心…
電流が作る磁場の自己力はローレンツ力と磁場はビオサバールの法則を使う。やり方は静電場のやり方と同じだろう。
電流も広がった状態なので単位面積あたり通過する電流密度
i(x,y,z)≡i(r) とします。すると
磁束密度は
を上の式に入れると
この式はr'で計算した後rで計算しても順序を変えても計算値は変わらない。しかしr'とrを入れ替えると符号が変わる。このことは電流にかかる力が 有限値だとすると矛盾するのでFは0でなくてはいけない。静磁場の場合は自己力は0になるので考えなくてもよろしいということになる。
自己力とは静電場で見るとすでに与えられた電場に試験電荷qを置くとF=qEという力を受ける。ところが試験電荷も電荷を持っているのでそれも電場を作る。よって実際の力は
F=q(与えられた電場E+q自身が作る電場E_q)
のように思える。ところがq自身が作る電場は寄与しないらしいけど手詰まり状態。
試験電荷は点電荷なのでE∝q/r2なのでr→0で無限大かつその方向も定まらないという特異点が存在する。Eが球対称でその中心と試験電荷が完全に一致しないとすぐに跳ねとばされてしまう。その試験電荷を加速度運動させるとどうなのか、場は有限速度でしか伝わらないので試験電荷の速度の情報が近隣であってもすぐには伝わらないので球対称が壊れることになるのでは?
力学では質点という概念を受け入れたけど点電荷はどうも受け入れ難い。
したがって点電荷ではなく、密度ρ(xyz)で広がりで計算するほうがよいのではと思える。
では広がりを持つ試験電荷ρ(xyz)が自分自身にかかる力は
x,y,zをベクトルr、x',y',z'をベクトルr'で代表することにし、Eの任意の点rにおける電場の強さEは次の積分で求められる。rの点のまわりを変数r'で積分する。dV'は微小体積でdV'=dx'dy'dz'とすと
この式を上のFに入れると
この式はr'で計算した後rで計算しても順序を変えても計算値は変わらない。しかしr'とrを入れ替えると符号が変わる。このことは試験電荷にかかる力が有限値だとすると矛盾するのでFは0でなくてはいけない。静電場の場合は自己力は0になるので考えなくてもよろしいということになる。
次は静磁場はどうか。
荷電粒子同士の二体衝突問題で運動量保存則を見る。その過程で電磁場から運動量を抽出を試みる。力学でやったように二つの電荷が遠方より近づき、去っていく現象の具体的計算です。グレードで言えば持久系です。使う式はクーロンの法則、ビオサバールの法則、ローレンツ力です。
二つの電荷の質量と電荷をそれぞれ[m1、q1]、[m2、q2]とします。 さらに原点より電荷1の位置と速度をr1、v1電荷2の位置と速度をr2、v2とすれば電荷1の位置において、電荷2により生じる電場と磁束密度は
電荷1が感じるローレンツ力はq1{E(r1)+v1×B(r1)}なので運動方程式は
次ぎに電荷2は逆に電荷1から
二つの電荷にかかる力はF1 + F2を計算すると
第一項の電場にかかわる力は作用反作用で0となるが第二項は0にならないので運動量保存則を満たさない結果となった。しかしよく考えると電荷が互いに近づいたり離れたりすることはEもBも時間的に変化するので、その作用も含まないといけないだろう。以前にも触れたように電磁場が有限な速度で伝わるなら電磁場にも運動量をになうはずだから、それらに計算に入れなくてはならない。でも自分は電磁場の運動量の形がどのようになっているか追求できていない。
《追記》後で調べたら自己力について語らなくてはならないことが分かった。自己力とは試験電荷を置いたとき試験電荷が感じる力は既に与えられたEの他に試験電荷自身によるE'も考慮しなければならないというワケです。したがってF=q(E+E')とのことである。
どうやら準備不足ようだ。ただ自己力はいろいろ面白い性質あるようで加速運動では運動を阻止するような働きがあるとか、量子論の歴史で最初に出てくる原子の電子が電磁波を放出して安定しないのも、自己力によるものらしい。その辺をしっかりやらないと前に進まないようだ。
(書きかけです)
ここからはじめるのがほんとうだろうけど
ここに電荷Qがあるとするするとその周りには
…(クーロンの法則)
という電場が生まれる。ところがこの電荷が動き出すと様相が一変する。速度をvとすると
…(ビオ・サバールの法則)
という磁束密度が突然出現する。ならv=0となるような座標系に移ればBが消えるのではと思う。じゃどう解決するのか。
もうひとつはHや電束密度Dの存在である。これがまた悩ましい。BとHではどう違うのか?その違いは物質中での違いだそうだ。磁性体の中の電磁場での取り扱いで磁性体があると当然磁化されて磁場の様相が変わってくる。HとBの間には磁化ベクトルMを定義してB=μ0H+Mという関係がある。このへんはめんどうかつ、いまいちよく分からない。なので他所でぐぐってください。ただ主なところはdivB=0なんだろう。divH=0にならないので磁力線が途中でなくなったりする。このことはHは磁荷を認める立場だな。そういうことなので自分はとうぶんBだけで行きたい。そのほうがラクなのです。
(書きかけです)
EMANさんの掲示板で
http://hpcgi2.nifty.com/eman/bbs090406/yybbs.cgi?mode=topic&no=11732
一様な磁場が時間的に変化する場合について、レベルも近い話なので自分も考えてみました。一様な磁場といえばkafukaさんが掲げたコイル内であれば一様だと考えられますのでこの例で私も考えてみました。磁場が大きくするにはこのコイルの電流増やしてやればいい。
マクスウェルの法則にあるようにdivB=0なのでBはループし、決して途切れることはない。このことは無限に広がる一様な磁場は存在しないことになります。磁場の時間変化はファラデーの法則により
これはコイル内のある点での磁束密度Bの時間変化はコイルの軸と平行な軸にそって輪を考えると輪に回転するような電場Eを生じる。divB=0なのでもちろん磁力線の供給はコイルの導線からであろう。そうするとコイル内ではBは同じ方向で大きさも同じだがEは回転方向の向きなので回転対称かなと思われます。
もしこのコイルの内側にもうひとつコイルがあればちょうど変圧器になります。
そうでないと、運動量保存則を満たさないのでは。
http://kyg1754qlr.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-0494.htmlのつづきです。
二つの電荷の散乱のような場合、一方が最初停止しており、もう一方が近づく場合、電磁場の伝わる速度が有限な場合、止まっている電荷が作り出す電場から影響を受けた(運動量をもらった)という情報が止まっている電荷に伝わるのに遅れがあれば、二つの運動量の和が一定にならない。つまりタイムラグが生じる。これも違う慣性系、例えば二つの電荷の速度が逆向きで同じ大きさなら問題ないだろう。
このことから電磁場にも運動量を持たせるメカニズムがないと慣性系によって法則が異なる事態が生じる。近接作用では次のようになる。例えばファラディの法則では、
棒磁石の運動量の変化は磁石によって引き起こされた空間各点の偏りからその点にある電荷はその点における磁束密度の変化から運動量をもらって動かされる。というストーリーになる。表題の電磁場は運動量を担えるのかはそうしないと困る。
こうした場合力学だと遠隔作用なのでもっと条件は厳しいだろう?相互作用に時間がかかってはダメ、一瞬に伝わらないと慣性系ごとに法則が異なる事態が生じる。
<<追記>>
最後の部分はランダウ「力学」の10ページにあります。行間埋めるとはこうなることかな。次は具体的な計算。
どうでしょうか
多くの教科書に掲げており、いまさらだけど、見やすくすることにこころがけた。
一色だと二つの慣性系はK系xとK'系x'で区別されるがここではxを黒xに、x'を緑xで表す。黒xに際して正方向に速度vで動く緑K'系xの慣性系同士のローレンツ変換は
K'系からK系みたら-v方向に動くので、x-vtの-vが+vになる。t-vx/c^2の-vが+vになる。
ここでv/c≡βと置き
∂x/∂x、∂t/∂x、∂x/∂t、∂t/∂tをそれぞれ計算すると
∂x/∂x、∂t/∂x、∂x/∂t、∂t/∂tはそれぞれ
マクスウエル方程式のひとつdivB(r,t)=0はK'系ではどのように見えるか。かりにdivB(r,t)を
と書き
は
なのだが ∂y/∂x、∂z/∂xは0なので落とせる。したがって
∂By/∂yの計算も∂x/∂y=0、∂z/∂y=0かつ∂t/∂y=0
同様に
よって
…(1)
もしK系で観測される磁束密度BとK'系で観測される磁束密度Bの間に以下のような関係があると仮定すると、成分で
…(2a)
…(2b)
…(2c)
先ほどの(1)にこの3つの式を入れると
第一項は0となるが[ ]カッコの中は電磁誘導の式になる。第一項と第二項とも0となるのでdivB=0となる。
私がこのように理解したということですが、
大胆に考えると、指定された位置と時刻における電場や磁場の強さがのみが問題であって電場や磁場の発生元には関係ない、という立場では。例えば「光速は光源の速度によらず一定」は、そういう感じがする。
F=eE+ev×BはeE(x,y,z,t)+ev×B(x,y,z,t)
は(x,y,z,t)において速度vで動く電荷eかかる力と解釈される。そこには電場E(x,y,z,t)と磁場B(x,y,z,t)が観測される。
(この記事は書きかけです)
工業高校の電気では最初の関門のひとつであるコイルの電磁誘導。じぶんも苦労したが落ち着いて進めていけば理解はそれほど難しくはない。
○レンツの法則…コイルを固定した状態で磁石を動かす場合。
コイルに棒磁石を近づけるとコイルに電流が流れる。コイルの抵抗をR、電流の大きさをI、電圧をφとすればコイルの電圧はもちろんφ=IRである。今度はコイルの径内を貫く磁束の総量をΦとすれば
で与えられる。これをレンツの法則という。-符号は右ネジの向きに電流を流そうとする時に+と定義され、右ネジの向きとは逆は-と定義される。この微分形は回路を一周した積分
をストークスの定理から面積分に置き換えると
となる。一方dΦ/dtの方は
から
となり、ふたつをつなげると
微分形のファラディの電磁誘導の法則は
となる。これはコイルを固定した状態で磁石を動かした時の式で、右辺の∂B/∂tはある点における磁束密度Bの時間変化であり、それによって生じる電場Eの磁束周りを一周した時の差である。
○次は磁石を固定した状態でコイルを動かす。これもコイルに磁束の変化があるので起電力が生じる。これもレンツの法則である。
この場合もちろん∂B/∂tは0なので微分形のファラディの電磁誘導の法則は使えない。コイルを動かすことによって磁束の変化を調べる。コイルを速度vで動かすとdt後にはvdt移動している。最初をC、dt後をC
とすれば磁束密度を包み込む面は一般的に
なので、この場合
面の単位ベクトルncとncは向きが逆なのでSc面の積分は-となる。したがって
結局CからC移動したときの磁束の変化は
となる。これは結局
を計算すればよいことになります。これは側面の計算でndSはvdt×drしたがって積分は
ベクトルの公式A・(B×C)=C・(A×B)=-(B×A)・Cを使えば
これから起電力φ=dΦ/dtの表式がローレンツ力によるものだと分かる。
このように相対運動で立場が違うと異なる法則を使うのはちょっと変であり不自然である。
もし両方動いていたならその説明は複雑でとても説明できない。